名古屋大学工学部では、一般選抜のほかに学校推薦型選抜を実施しています。「総合型選抜(AO入試)」という名称で検索される方も多いですが、名古屋大学工学部が現在実施しているのは「学校推薦型選抜」です。本記事では、名古屋大学工学部の推薦型入試について、出願条件・試験内容・対策方法まで詳しく解説します。
名古屋大学工学部の総合型選抜の概要
名古屋大学工学部の総合型選抜の種類
名古屋大学工学部では、学校推薦型選抜が実施されています。現時点で工学部では総合型選抜(旧AO入試)は実施されておらず、推薦型の入試として「学校推薦型選抜」のみが設けられています。
学校推薦型選抜は、一般選抜とは異なり、高校からの推薦書が必要な入試です。出願には学校長の推薦が必須で、合格した場合は必ず入学することを確約する必要があります(専願制)。
名古屋大学の工学部以外の学部では、一部で総合型選抜が導入されつつありますが、工学部に関しては学校推薦型選抜のみとなっています。
名古屋大学工学部の総合型選抜の募集学部一覧
名古屋大学工学部の学校推薦型選抜では、以下の7学科で募集が行われています。
| 学科名 | 募集人員 |
|---|---|
| 化学生命工学科 | 7名 |
| 物理工学科 | 6名 |
| 電気電子情報工学科 | 6名 |
| 機械・航空宇宙工学科 | 10名 |
| 環境土木・建築学科 | 8名 |
| エネルギー理工学科 | 3名 |
| マテリアル工学科 | 11名 |
| **合計** | **51名** |
工学部全体では51名の募集があります。なお、女子学生を対象とした女子枠も別途設定されています。
名古屋大学工学部の総合型選抜の出願条件
名古屋大学工学部の総合型選抜の評定基準
名古屋大学工学部の学校推薦型選抜では、評定平均の具体的な数値は設けられていません。ただし、「学業成績が極めて優れている」ことが前提条件とされています。
実際の合格者の評定平均は4.3以上が目安とされることが多く、一般的に4.0以上は持っておきたいところです。評定だけでなく、工学に対する強い意欲や将来の目的意識も重要な要素です。
出願にあたっては以下の条件を満たす必要があります。
また、各高等学校から推薦できる人数は各学科につき2名以内と定められています。
名古屋大学工学部の総合型選抜の英検資格条件
名古屋大学工学部の学校推薦型選抜では、英語資格の提出は任意です。出願書類として以下の英語検定試験の成績を任意で提出することができます。
これらのスコアは第1次選考または第2次選考の参考資料として使用されることがあります。必須ではありませんが、英語の能力を示せる資格があれば提出することで有利に働く可能性があります。目安として、英検2級以上・TOEFL iBT 60以上を持っていれば強みになります。
名古屋大学工学部の総合型選抜の試験内容
名古屋大学工学部の総合型選抜の一次選考
第1次選考は書類審査と大学入学共通テストの成績によって行われます。
提出書類には以下が含まれます。
– 課題①:志望学科への志望動機と将来の展望(約600字)
– 課題②:科学・技術的課題への関心と取り組み(約800字)
大学入学共通テストは6教科8科目が必須です。共通テストの成績は第1次選考の重要な判断材料となるため、一般選抜と遜色ないレベルの対策が必要です。
名古屋大学工学部の総合型選抜の二次選考
第2次選考は口頭試問(面接)が中心です。第1次選考の合格者のみが参加できます。
面接の内容は学科によって異なります。
面接では、志願理由書の内容をより深く掘り下げる質問がなされることが多く、記載内容を確実に説明できる準備が必要です。また、入学後に学ぶ内容に関連する時事問題や社会情勢への知識も評価されます。
名古屋大学工学部の総合型選抜に受かる対策スケジュール
名古屋大学工学部の総合型選抜はいつから対策を始めるべき?
名古屋大学工学部の学校推薦型選抜対策は、高校2年生の秋(10月〜11月)から始めることが理想的です。
特に重要な理由は以下の2点です。
名古屋大学工学部の総合型選抜に受かる対策スケジュール(月間)
月間の対策スケジュールの例は以下の通りです。
9月〜10月
11月〜12月
1月
2月
名古屋大学工学部の総合型選抜に受かる対策スケジュール(年間)
高校2年生
高校3年生
名古屋大学工学部の総合型選抜の日程
名古屋大学工学部の総合型選抜の出願期間
2025年度(令和7年度)の学校推薦型選抜の日程は以下の通りです。
| 選考段階 | 日程 |
|---|---|
| 出願期間 | 令和7年1月21日(火)〜1月24日(金) |
| 第1次選考結果発表 | 令和7年2月7日(金) |
| 第2次選考(面接) | 令和7年2月10日(月) |
| 合格発表 | 令和7年2月12日(水) |
出願は郵送で行う必要があります。締め切りが非常に短い期間(4日間)のため、出願書類は事前に余裕を持って準備しておくことが重要です。
名古屋大学工学部の総合型選抜の合格発表日
合格発表は2月12日に名古屋大学のウェブサイト上で行われます。
入学手続きは合格発表後に定められた期間内に行う必要があり、学校推薦型選抜は専願制のため、合格した場合は必ず入学しなければなりません。
名古屋大学工学部の総合型選抜の倍率
名古屋大学工学部の総合型選抜の学部別倍率
2024年度(令和6年度)の学校推薦型選抜の倍率は、学科によって異なりますが、概ね2.0〜2.5倍程度です。
| 学科名 | 倍率(目安) |
|---|---|
| 化学生命工学科 | 約2.0倍 |
| 物理工学科 | 約2.0〜2.2倍 |
| 電気電子情報工学科 | 約2.0〜2.5倍 |
| 機械・航空宇宙工学科 | 約2.0〜2.3倍 |
| 環境土木・建築学科(建築) | 約2.5倍 |
| エネルギー理工学科 | 約2.0倍 |
| マテリアル工学科 | 約2.0〜2.2倍 |
私立大学の総合型選抜と比較して倍率は低めですが、共通テストの成績が重要視されるため、実質的な難易度は高いといえます。
名古屋大学工学部の総合型選抜の倍率の推移
近年の倍率は概ね2.0〜3.0倍の範囲で推移しており、安定して推薦入学を実施しています。共通テストの成績が重要視されるため、合格するためには共通テストで一定以上の得点が求められます。
女子枠が設定されている学科については、女子志願者のみの倍率でさらに変動があります。最新の正確な倍率は、名古屋大学入試状況のページや河合塾・旺文社などの入試データを確認してください。
名古屋大学工学部の総合型選抜の志望理由書の書き方
名古屋大学工学部の総合型選抜の志望理由書のポイント
名古屋大学工学部の学校推薦型選抜では、志願理由書として以下の2つの課題があります。
課題①:志望学科への志望動機と将来の展望(約600字)
課題②:科学・技術的課題への関心と取り組み(約800字)
志願理由書全体で重要なのは、「具体性」と「オリジナリティ」です。名古屋大学の研究内容との接点を意識して書くことが高評価につながります。
名古屋大学工学部の総合型選抜の志望理由書の注意点
名古屋大学工学部の総合型選抜で評価される活動実績の例
以下のような活動実績は、志願理由書や面接でアピールポイントになります。
名古屋大学工学部の総合型選抜の面接対策
名古屋大学工学部の総合型選抜の面接でよく聞かれること
名古屋大学工学部の学校推薦型選抜の面接では、以下のような質問がよく出題されます。
学科によって専門的な質問が含まれることも多いため、志願する学科の専門分野に関する基礎的な知識を整理しておくことが重要です。
名古屋大学工学部の総合型選抜の面接のポイント
面接で高評価を得るためのポイントは以下の通りです。
面接は5〜20分程度が一般的です。事前に模擬面接を繰り返し、本番に備えましょう。
名古屋大学工学部の総合型選抜の面接でやってはいけないこと
名古屋大学工学部の総合型選抜の評定の目安
名古屋大学工学部の総合型選抜の評定平均
名古屋大学工学部の学校推薦型選抜では、評定平均の具体的な最低基準は設けられていませんが、実際の合格者の多くは評定平均4.0〜4.5程度を有していると言われています。
「学業成績が極めて優れていること」という条件が課されているため、学校内で上位クラスの成績を維持していることが重要です。特に数学・理科(物理・化学)・英語の成績が重視される傾向があります。
名古屋大学工学部の総合型選抜の条件の詳細
出願条件の詳細をまとめると以下の通りです。
| 条件 | 詳細 |
|---|---|
| 推薦の必要性 | 必須(学校長等の推薦) |
| 入学確約 | 必須(専願制) |
| 評定平均 | 明示なし(実質的に4.0以上推奨) |
| 英語資格 | 任意(TOEFL・IELTS・TOEIC・英検等) |
| 推薦人数制限 | 各学科につき各高校2名以内 |
| 共通テスト | 必須(6教科8科目) |
名古屋大学工学部の総合型選抜の過去問
名古屋大学工学部の総合型選抜の過去問の傾向
学校推薦型選抜における試験は書類審査と面接が中心のため、いわゆる「過去問」は存在しません。しかし、面接での口頭試問については以下のような傾向があります。
また、共通テストの過去問については、6教科8科目の万全な対策が必要です。名古屋大学の一般選抜と同程度の共通テストの得点(75〜80%以上)が求められるとされています。
名古屋大学工学部の総合型選抜の過去問の対策
面接対策としては以下の方法が有効です。
名古屋大学工学部の総合型選抜の出願書類
名古屋大学工学部の総合型選抜の出願書類の一覧
名古屋大学工学部の学校推薦型選抜に必要な出願書類は以下の通りです。
必須書類
任意提出書類
書類はすべて郵送で提出します。出願期間(1月21〜24日)が短いため、事前に書類の準備を完了させておく必要があります。
名古屋大学工学部の総合型選抜の出願の流れ
名古屋大学工学部の総合型選抜の併願
名古屋大学工学部の総合型選抜の併願可否
名古屋大学工学部の学校推薦型選抜は専願制です。合格した場合には必ず入学することを誓約する必要があります。そのため、他大学の合格を条件に入学を決める「併願」はできません。
ただし、出願時点での「専願誓約」であり、国公立大学の学校推薦型選抜を複数大学に出願することは制度上可能です。ただし、合格したら入学しなければならないため、実質的には第一志望のみへの出願が望ましいと言えます。
名古屋大学工学部の総合型選抜と一般選抜の両立
学校推薦型選抜が不合格だった場合でも、一般選抜(前期日程・後期日程)への受験は可能です。学校推薦型選抜の合格発表が2月12日であるため、その後の一般選抜(2月下旬)に向けた準備を並行して進めておくことが重要です。
共通テストは学校推薦型選抜でも一般選抜でも使用されるため、共通テスト対策を徹底することが一石二鳥の対策になります。
名古屋大学工学部の総合型選抜の合格のポイント
名古屋大学工学部の総合型選抜に受かる人の特徴
合格者に共通する特徴として、以下が挙げられます。
名古屋大学工学部の総合型選抜に落ちた時の対処法
学校推薦型選抜で不合格になった場合の主な選択肢は以下の通りです。
① 一般選抜(前期・後期)で受験する
学校推薦型選抜の合格発表は2月12日で、前期一般選抜は2月下旬。学校推薦型選抜と並行して一般選抜の対策を続けることが重要です。
② 他大学の推薦型・一般選抜を受験する
名古屋工業大学・東京工業大学・大阪大学など他の国立工学部の入試を検討する。
③ 浪人して翌年度に再挑戦する
本当に名古屋大学工学部に進学したいという強い意志がある場合、浪人して一般選抜に再挑戦する方法もあります。ただし、学校推薦型選抜は現役生のみが対象のため、浪人生は一般選抜での挑戦となります。
名古屋大学工学部の総合型選抜についてのよくある質問
Q. 名古屋大学工学部は総合型選抜(AO入試)を実施していますか?
A. 名古屋大学工学部は総合型選抜は実施していません。工学部では「学校推薦型選抜」が実施されています。一方、大学全体では一部の学部で総合型選抜が導入されつつあります。
Q. 学校推薦型選抜は専願ですか?
A. はい、専願制です。合格した場合は必ず入学することを誓約する必要があります。
Q. 評定は何が必要ですか?
A. 公式には評定の最低基準は設けられていませんが、「学業成績が極めて優れていること」が条件です。目安として評定平均4.0以上を目指しましょう。
Q. 共通テストは必要ですか?
A. はい、6教科8科目の共通テストが必須です。一般選抜に近いレベルの学力が求められます。
Q. 英検などの英語資格は必要ですか?
A. 必須ではありませんが、任意で提出できます。英検2級以上やTOEFL・IELTSのスコアは合否の参考になる可能性があります。
Q. 推薦書は誰に書いてもらう必要がありますか?
A. 学校長等に書いてもらう必要があります。各高校から推薦できるのは各学科2名以内です。
Q. 浪人生は出願できますか?
A. 名古屋大学工学部の学校推薦型選抜は、現役生(卒業見込みの者)が対象です。浪人生は一般選抜での受験を検討してください。
Q. 合格後に入学辞退はできますか?
A. 専願制のため、合格した場合は入学することが求められます。正当な理由なく辞退することはマナー違反となり得ます。


