熊本高専の入試の概要
熊本高専はどんな高専か
熊本高等専門学校(熊本高専)は、国立高等専門学校機構が運営する国立の高等専門学校で、熊本県合志市にある熊本キャンパスと、熊本県八代市にある八代キャンパスの2つのキャンパスで構成されています。
中学校を卒業した後に入学できる5年制の高等教育機関で、工学や情報などの専門技術を深く学べるのが最大の特徴です。専攻科まで進めば7年間の一貫した高等教育を受けることができます。
高専は普通科高校とは異なり、入学直後から専門分野の授業がスタートします。技術者・エンジニアとしての実践的な力を早い段階から身につけたい中学生にとって、熊本高専は理想的な進学先のひとつとなっています。実験や演習を通じた体験型の学習が多く、机上の勉強だけでなく手を動かして学ぶスタイルが高専の教育の特色です。
熊本高専の学科と募集人員
熊本キャンパスには情報通信エレクトロニクス工学科、制御情報システム工学科、人間情報システム工学科の3学科が設置されています。一方、八代キャンパスには機械知能システム工学科、建築社会デザイン工学科、生物化学システム工学科の3学科があります。
各学科の入学定員は概ね40名前後となっており、6学科合計で年間約240名が熊本高専に入学します。それぞれの学科で扱う専門分野が異なりますので、自分の興味・関心に合った学科を選ぶことが高専受験の第一歩となります。
建築社会デザイン工学科は建築系と土木系を融合した特色ある学科で、生物化学システム工学科は生物や化学をベースにした応用技術を学ぶ学科です。人間情報システム工学科は情報系と制御系の両方を扱う融合型の学科となっています。入学前にどの学科に進みたいかをじっくり考えることが、その後の学習意欲にも大きく影響します。
熊本高専の入試方式
熊本高専の入試には大きく分けて推薦選抜と学力選抜(一般入試)の2種類があります。推薦選抜は毎年1月中旬ごろに実施され、学力選抜は2月上旬に全国の高専と共通の問題で一斉に実施されます。
推薦選抜は中学校の成績(調査書)と面接によって選抜が行われます。学力試験がない分、日頃の学習態度や学校での取り組みが大きく評価されます。一方、学力選抜は国語・社会・数学・理科・英語の5科目による筆記試験で、全国の高専共通問題が使われます。
数学と理科については他の教科よりも配点が高く設定されているため、理系科目の得点力が合否を左右する重要なポイントとなっています。高専受験を目指す場合は、この入試の仕組みを正確に理解した上で対策を立てることが大切です。推薦か一般かによって必要な準備内容が変わるため、中学校の先生とも相談しながら方針を決めるとよいでしょう。
熊本高専の偏差値と難易度
熊本高専の偏差値の目安
熊本高専の偏差値は、熊本キャンパスが67前後、八代キャンパスが62前後とされています。偏差値67というのは熊本県内の高校の中でも上位に位置する水準であり、相応の学力を持った中学生が集まる学校です。
高専受験は一般の高校受験とは出題傾向が異なることもあり、偏差値の数値だけで単純に比較することは難しい面もあります。高専の入試問題はやや難易度が高く、特に数学と理科の問題では応用的な思考力が問われます。
熊本高専の高専受験を目指す場合、目安として中学校の定期テストで学年上位10〜15%程度の成績を安定してとれるかどうかが一つの指標になります。また、全国共通問題であるため、他の高専の過去問演習も有効な対策となります。学力の絶対値だけでなく、数学・理科への得意意識や興味関心も、熊本高専への適性を測る上で重要な要素です。
熊本高専の難易度を普通科高校と比較
熊本高専の偏差値67を熊本県内の普通科高校と比較すると、熊本県立熊本高校(偏差値70前後)の一歩手前の難易度に相当します。熊本北高校や第一高校などの上位校に匹敵する受験難易度といえます。
ただし、普通科高校の入試と高専の入試では出題される問題の性質が異なります。高専では数学と理科の配点が特に高く、記述問題よりも計算・思考力を問う問題が多く出題される傾向があります。
普通科高校の入試と高専の入試を並行して対策することも可能ですが、熊本高専に特化するなら数学と理科の応用問題を中心に仕上げることが効率的な勉強法です。高専特有の出題形式に慣れるためにも、早い段階で高専の過去問に触れ、出題のクセをつかむことが合格への近道となります。
熊本高専に向いている受験生の特徴
熊本高専に向いている受験生は、まず数学と理科が得意であること、あるいは得意にしていこうという強い意欲がある生徒です。専門技術を早くから学びたい、将来エンジニアやITエンジニアとして活躍したいという明確な目標を持っている中学生に適した進路です。
また、5年間という長い在学期間を通じて専門分野を深く追究できる集中力と探究心も重要な素質となります。高校3年間で広く学ぶ普通科高校とは異なり、高専は入学直後から専門科目が始まるため、分野への関心が受験動機として明確になっているほど在学中の充実度も高まります。
さらに、大学受験を経ずに5年間で卒業して就職するか、専攻科や大学への編入を目指すかなど、進路の選択肢が幅広いことも熊本高専の魅力のひとつです。将来の進路イメージをある程度持ちながら高専受験を検討することで、入学後の学びへの動機づけも高まります。
熊本高専の倍率
熊本高専の年度別倍率の推移
熊本高専の熊本キャンパスの入試倍率は例年1.5倍から1.8倍前後で推移しています。直近の2024年度・2025年度の入試では倍率がやや上昇する傾向が見られており、高専受験の人気が再び高まっていることを示しています。
倍率が1.5倍以上ある学校であれば、受験者のかなりの割合が不合格になる計算です。この数字からも、熊本高専への合格が容易でないことがわかります。しっかりとした受験準備が欠かせません。
年度によって倍率には多少の変動がありますが、近年は1.7倍前後を推移していると報告されています。特に熊本キャンパスの情報系学科はIT・情報通信分野への関心の高まりを背景に人気が高く、倍率が上がる傾向にあります。最新の倍率は熊本高専の公式サイトや国立高等専門学校機構のウェブサイトで毎年公表されるため、受験を検討する際は必ず最新情報を確認するようにしましょう。
熊本高専の推薦入試の倍率
推薦選抜の倍率は学科によって異なりますが、全体的に1.5倍から2.0倍程度になることが多いです。推薦入試は面接と調査書のみで選考されるため、学力試験がない代わりに評定の基準を満たしていることが前提条件となっています。
推薦選抜の募集人員は学科の入学定員の40%から50%程度に設定されています。定員が40名の学科であれば、推薦で16名から20名程度が合格する計算になります。枠が限られている分、出願条件を満たした上で面接でも好印象を与えることが大切です。
推薦入試に出願して不合格になった場合でも、そのまま同じ学科の学力選抜に出願することが可能です。推薦でチャレンジした後に一般入試で挽回できる仕組みになっているため、評定の条件を満たしているなら積極的に推薦入試に臨む価値は十分にあります。
熊本高専の一般入試の倍率
学力選抜の倍率は推薦選抜後の残定員に対して計算されます。推薦合格者が出た後の定員に対して受験者が集まるため、実質倍率は1.3倍から1.8倍程度になることが多いです。
数字だけを見ると難易度が高く感じられますが、全国共通の問題で一斉に受験するため、対策が立てやすいのも特徴のひとつです。過去問を繰り返し解くことで出題傾向に慣れることができ、着実に得点力を伸ばしていくことができます。
学力選抜では合否判定に調査書も加味されます。内申点が高ければ得点の上乗せが期待でき、逆に内申点が低い場合は試験の得点でカバーしなければなりません。試験当日の点数と内申点の両方をバランスよく準備することが、熊本高専合格への着実な戦略となります。
熊本高専の入試科目と配点
熊本高専の推薦入試の内容
推薦選抜の選考は調査書と面接の2つで行われます。配点は調査書が135点、特別活動の記録が10点、面接が60点の合計205点満点です。調査書が全体の65%以上を占めるため、中学校での成績が選考に大きく影響します。
出願の条件として、中学2年生の9教科の評定の合計と、中学3年生の9教科の評定の合計を2倍した数を足した値が108以上であることが求められています。これはおよそ全教科でオール4以上の評定を維持していることが目安となります。
面接では志望動機や将来の希望進路などについて質問されることが多く、自分がなぜ熊本高専を志望しているのかをしっかり言語化しておくことが大切です。面接の練習は一度だけでなく、学校の先生や家族に協力してもらいながら繰り返し行うことで、本番でも自信を持って答えられるようになります。
熊本高専の一般入試の内容
学力選抜は国語・社会・数学・理科・英語の5科目で実施され、全国の高等専門学校が共通の問題を使用します。試験は毎年2月上旬に一斉に行われます。
配点において注目すべきは、数学と理科の傾斜配点です。これら2教科は他の3教科の1.5倍の配点で評価されます。数学と理科が得意な受験生にとっては有利な制度ですが、苦手にしている場合は大きなハンデになるため、早期からの集中的な対策が必要です。
合否の判定では学力試験の成績が全体の80%から85%程度のウェイトを占め、残りが調査書(内申点)による評価となります。学力試験中心の選抜方式ではありますが、調査書の評定が合否のボーダーライン付近で差をつける要因になることもあるため、両方の準備を怠らないようにしましょう。
熊本高専の面接や内申点の扱い
推薦入試における面接は主に志望動機、将来の夢、中学校での取り組みや実績などについて質問されます。試験時間は10分から20分程度が一般的で、受験生一人ずつ個別に行われます。
面接では話の内容だけでなく、受け答えの態度や言葉遣い、表情なども評価の対象となります。緊張してうまく話せない場合でも、誠実に答えようとする姿勢は伝わります。日頃から自分の考えを言葉にする習慣をつけておくことが面接本番への最善の準備となります。
学力選抜における内申点(調査書)は、主要5教科だけでなく副教科も含めた全教科の評定が対象となります。中学1年生からの成績が積み上がって調査書に反映されるため、日頃の定期テストや授業への取り組み、提出物の完成度を大切にすることが、高専受験全体の土台となります。
熊本高専の過去問傾向
熊本高専の数学の傾向と対策
高専受験の数学は、全国共通問題が使われます。中学校の教科書レベルを超えた応用問題も出題されますが、基本的な計算力と思考力をベースに丁寧に解き進める力が問われます。
出題範囲は中学数学全体に及びますが、特に方程式・関数・図形の証明・確率などの分野が頻出とされています。これらの単元については公式を覚えるだけでなく、問題の意図を読み取って正確に解答する練習が不可欠です。
対策としては、全国の高専共通問題の過去問を繰り返し解くことが最も効果的です。数学は問題のパターンに慣れることで解答スピードが上がります。苦手な単元を早期に克服し、試験本番では確実に得点できる状態を目指して学習計画を立てましょう。国立高等専門学校機構の公式サイトでは過去問の一部が公開されており、書店でも高専入試の過去問集を購入することができます。
熊本高専の英語の傾向と対策
英語は長文読解を中心に、文法・語彙・リスニングなど幅広い出題があります。全国の高専入試では比較的標準的な難易度の英語問題が出される傾向がありますが、読解問題の文章量が多いため、素早く読む力が求められます。
対策としては、英単語と英文法の基礎を中学3年生の夏までに固めておくことが重要です。その後は長文読解の練習を繰り返し、文章の流れを素早くつかむトレーニングを積んでいきましょう。
リスニング問題への対応として、教科書の音声教材を活用して毎日英語を聞く習慣をつけることも有効です。単語の発音や文のリズムに慣れておくと、試験本番でも落ち着いて聞き取ることができます。英語は他の科目と比べて配点の傾斜がない分、満点に近いスコアを取ることが有利に働くため、基礎の徹底が大切です。
熊本高専の理科の傾向と対策
高専受験の理科は物理・化学・生物・地学の4分野からまんべんなく出題されます。数学と同様に配点が1.5倍に設定されているため、理科の対策は熊本高専合格を目指す上で特に重要な位置を占めます。
物理・化学の計算問題は難易度が高めに設定されることがあり、公式を覚えるだけでなくなぜその公式が成り立つのかという原理の理解が求められます。グラフや図を使った問題も多く出題されるため、視覚的に理解するトレーニングも効果的です。
理科の対策では、教科書の基礎内容を正確に理解した上で、高専の過去問や類題を多数こなすことが得点力向上への近道となります。4分野をバランスよく学習し、苦手な分野を放置しないことが安定した得点を生み出す基本方針です。特に物理の力学・電気分野は出題頻度が高いため、重点的に取り組むことをおすすめします。
熊本高専に合格するための勉強法
熊本高専の受験勉強を始める時期
熊本高専の高専受験を目標にするなら、中学2年生の後半から本格的な準備を始めることが望ましいです。遅くとも中学3年生の春休みや4月には入試対策をスタートさせておきたいところです。
中学2年生のうちに取り組んでおくべきことは、数学と理科の基礎固めです。特に数学は学習内容が積み上がっていく教科なので、中2の単元でつまずきを残したまま中3に進むと後から挽回するのに多大な時間がかかります。早めに弱点を発見して対処しておくことが受験準備全体の効率を高めます。
中学3年生になったら、5月ごろから高専の過去問を解き始め、出題形式や難易度に慣れることを意識しましょう。推薦入試を希望する場合は、前期・後期の定期テストで高い成績をとることが最優先課題となります。夏休みは数学・理科を中心に集中した演習に取り組む絶好の機会です。
熊本高専の内申点対策
推薦入試を目指す場合、内申点の条件として2年生と3年生の全教科の評定の合計が一定以上であることが求められます。オール4相当の成績が目安となるため、日頃から全教科に真剣に取り組む姿勢が欠かせません。
定期テストで高得点を安定してとることはもちろん、授業態度や提出物の丁寧さ、実技教科への取り組みなども評定に影響します。美術・体育・音楽・技術家庭などの副教科も手を抜かずに取り組むことが内申点アップにつながります。特に提出物は期限内に丁寧に仕上げて提出することが基本中の基本です。
学力選抜においても調査書は合否判定に使われます。内申点が高いほど有利に働くため、一般入試しか受けない場合でも日頃の学校生活での成績を大切にする意識が、高専受験全体に良い影響をもたらします。
熊本高専の過去問演習の進め方
過去問演習は中学3年生の夏休みごろから開始するのが一般的なスケジュールです。最初は問題を解くことよりも、どのような問題が出るのかを把握することを目的に取り組むと全体像がつかみやすくなります。
高専の過去問は国立高等専門学校機構の公式サイトから一部入手できるほか、書店で高専入試の過去問集が販売されています。過去5年分程度の問題を解いて、自分の得意・不得意を把握した上で残りの学習計画を立てましょう。
過去問を解いた後は、間違えた問題の解説をしっかり読み、なぜ間違えたのかを理解することが大切です。同じ間違いを繰り返さないよう、苦手な分野を重点的に復習する習慣をつけることが、熊本高専の高専受験において着実な得点力向上をもたらします。過去問演習を通じて時間配分のコツもつかんでおくと、本番の試験でも落ち着いて取り組めます。
熊本高専の併願校戦略
熊本高専と併願しやすい公立高校
熊本高専の高専受験では、万が一に備えた併願校の検討が重要です。熊本キャンパスを受験する場合、偏差値や学力帯が近い熊本県立高校を併願先として検討する受験生が多いです。
熊本北高校、第一高校、熊本工業高校などが熊本高専と学力帯が近い公立高校として挙げられることがあります。理系・工業系の学習環境が整っており、熊本高専を目指す受験生が興味を持ちやすい学校が揃っています。
公立高校の入試は熊本高専の学力選抜より後に実施されることが多く、熊本高専の結果を確認してから公立高校入試に臨むことができます。高専と公立高校の両方に対応した対策を立てておくことで、受験のリスクを分散しながら挑むことができます。
熊本高専と併願しやすい私立高校
私立高校については、受験日程が高専入試よりも前に設定されることが多いため、腕試しとして受験しておくのも有効な戦略です。合格実績を先に得ておくことで、本番の高専受験を心の余裕を持って迎えることができます。
熊本市内の私立高校では文徳高校、ルーテル学院高校など進学実績のある学校が選択肢として挙げられることがあります。理系・工学に強い学科や大学進学サポートが充実した私立高校を選ぶと、万が一の場合でもその後の進路が安定します。
私立高校を選ぶ際は学費と通学距離も考慮しながら、家族でしっかり話し合って決めることが大切です。高専受験の結果にかかわらず、自分が納得できる選択肢を用意しておくことが受験生の精神的な安定につながります。
熊本高専と普通科高校で迷う場合の考え方
高専受験を考えながら、普通科高校への進学と迷う受験生は少なくありません。判断の基準としてまず重要なのは、将来エンジニアや技術職として働くイメージが自分の中にあるかどうかです。
高専は入学後すぐに専門分野の学習が始まるため、途中で興味が変わっても方向転換しにくいという側面があります。一方で普通科高校は幅広い科目を学びながら進路を考えていけるため、将来の方向性がまだ定まっていない場合は選択肢が広い普通科も有力な進路となります。
ただし、熊本高専を卒業すれば大学への編入も可能ですし、就職の選択肢も豊富です。将来の可能性を狭めるわけではないため、数学や理科が好きで技術的なことに興味があるなら、熊本高専への挑戦は十分に意義のある選択です。まずはオープンキャンパスや学校説明会に参加して、実際の雰囲気を自分の目で確かめることが大切です。
熊本高専の学費と学生生活
熊本高専の学費と寮費
国立高専の授業料は全国共通で年間234,600円に設定されています。入学金は84,600円です。5年間の在学期間を通じた総学費は大学進学と比べると大幅に安く抑えられます。
国立大学の授業料が年間535,800円前後であることを考えると、高専の授業料はその半分以下です。高専の専攻科まで進学する7年間と、公立高校から国立大学へ進学する7年間を比較すると、高専ルートの方が約100万円程度学費が安くなるとも言われています。経済的な負担を抑えながら高等教育を受けられることは、熊本高専の大きな魅力のひとつです。
学生寮への入居を希望する場合は別途寮費がかかります。月額は寮の種類や食事の有無によって異なるため、詳細な費用については熊本高専の公式サイトや学生募集要項で最新情報を確認するとよいでしょう。奨学金制度や授業料免除の制度も充実しているため、経済的な不安がある場合は積極的に活用を検討してください。
熊本高専の寮生活と通学
熊本キャンパスには3棟の学生寮が設置されており、南棟(140名収容)、北棟(60名収容)、国際棟(68名収容)から構成されています。2021年に新設された国際棟はシェアハウス形式の新しいスタイルの寮となっており、留学生との交流もできる環境が整っています。
八代キャンパスには男子寮の八龍寮と女子寮の夕花寮が設置されており、自宅から通学が難しい地域の受験生も安心して進学できるよう配慮されています。寮生活は1年生から5年生および専攻科生が共同で生活するため、上級生との交流を通じて高専での学習や生活のコツを学べる機会にもなります。
熊本キャンパスは熊本市や近郊からのアクセスも可能で、電車やバスを利用して通学している学生も多くいます。進学を検討する際は、自宅からの通学時間と費用、寮生活のどちらが自分に合っているかを家族で話し合い、無理のない生活環境を選ぶことが大切です。
熊本高専の部活と学校生活
熊本高専には運動系・文化系を合わせて多数のクラブが設置されています。サッカー、野球、テニス、バドミントン、陸上競技、剣道、バレーボール、バスケットボール、卓球、ラグビー、水泳、ソフトテニス、ハンドボールなど多彩なスポーツ系クラブが活動しています。
1年生から3年生は高校生として扱われるため、インターハイや高校野球などの全国規模の高校生大会にも参加することができます。高専生特有の全国高専大会でも熊本高専は各競技で実績を残しており、文武両道の環境が整っています。
高専の学校生活は専門科目の授業時間が多く普通科高校とは異なるカリキュラムですが、友人との交流や課外活動を通じた充実した5年間を送ることができます。入学当初から同じ専門分野の仲間と共に学ぶため、共通の興味を持つ友人関係が築きやすく、切磋琢磨できる仲間が自然と集まる環境です。
熊本高専の進路と就職実績
熊本高専から大学編入を目指す進路
熊本高専を卒業した後、大学の2年次または3年次に編入学する進路を選ぶ学生が一定数います。高専から大学への編入は一般入試を経ずに難関大学に進学できるルートであり、早い段階から専門知識を積んだ強みを活かして挑戦できる点が特徴です。
主な編入先としては熊本高専専攻科への進学が最も多く、次いで熊本大学、豊橋技術科学大学、長岡技術科学大学などが挙げられています。また、京都大学、大阪大学、北海道大学、九州大学、東京工業大学、筑波大学などの難関国立大学への編入者も毎年複数名います。
大学編入を目指す場合は、高専在学中から数学や専門科目の学力を高め、TOEICなどの英語資格取得にも取り組んでおくことが有利に働きます。熊本高専は編入実績が豊富な高専のひとつであり、進学を希望する学生への情報提供や学習支援の体制も整っています。
熊本高専の就職実績と主な就職先
熊本高専の就職率は例年ほぼ100%に近い水準を維持しており、就職を希望する卒業生はほぼ全員が希望に近い企業への就職を実現しています。高専卒業という学歴は企業から即戦力として高く評価される傾向があり、求人倍率は常に高い状態です。
主な就職先としては、ENEOS、NECネッツエスアイ、NTTインフラネット、NTTデータソフィア、アイシン・ソフトウェア、アイリスオーヤマ、KMバイオロジクスなど全国規模の大手企業が並んでいます。
熊本は近年、半導体関連産業の集積が進んでいる地域でもあり、地元の製造業や情報通信業への就職実績も豊富です。大学卒業より2〜3年早く社会に出ることで、20代での収入やキャリア形成において先行できるメリットがあります。
熊本高専卒業後の進路選択
熊本高専を卒業した後の進路は大きく分けて就職、専攻科進学、大学編入の3つがあります。どの進路を選ぶかによって、卒業後のキャリアの歩み方が変わってきます。
就職を選ぶ場合、大学卒業よりも2〜3年早く社会に出ることになります。若いうちから実務経験を積めるため、職場での成長スピードが速く、20代でのキャリア形成において有利に働くことが多くなっています。
専攻科へ進む場合は熊本高専での学びをさらに深め、最終的に大学卒業と同等の学士の学位を取得できます。研究職や技術的に高度な職種を目指したい場合には専攻科からのキャリアが有力な選択肢となります。高専での5年間がどの進路においても確かなベースとなり、その後の人生の可能性を広げてくれます。
熊本高専受験に関するよくある質問
熊本高専の推薦入試に出願するために必要な評定の条件は何ですか?
推薦選抜に出願するためには、中学2年生の9教科の評定の合計と、中学3年生の9教科の評定の合計の2倍を足した数値が108以上であることが条件となっています。単純な目安としては、中学2・3年生を通じてほぼ全教科でオール4以上の成績を維持していることが求められます。
この条件はあくまでも出願の最低基準であり、条件を満たしていれば必ず合格できるというわけではありません。評定が条件ギリギリの場合は、面接での印象や特別活動の記録が合否に影響することがあります。詳細な出願条件は毎年の学生募集要項で確認することをお勧めします。
熊本高専の学力選抜で数学と理科が重視されているのはなぜですか?
熊本高専は工学系・情報系の専門教育機関であるため、入学後の学習に直結する数学と理科の能力を重視して評価しています。学力選抜では数学と理科に1.5倍の傾斜配点が設定されており、この2教科の得点力が合否に大きく影響します。
理系科目が得意な受験生ほど有利になる入試設計となっているため、高専受験では数学と理科への重点的な対策が合格への鍵となります。逆に国語や社会が多少苦手でも、数学・理科で高得点を取ることで十分に合格圏を狙えます。
熊本高専と熊本県立高校を同時に受験することはできますか?
同時に受験することは可能です。熊本高専の学力選抜は2月上旬に実施され、熊本県立高校の入試はその後に行われるスケジュールとなっています。そのため熊本高専の結果を受け取った上で公立高校の入試に臨むことができます。
私立高校については熊本高専入試よりも前に試験が行われることが多いため、先に私立の合格を確保しておいてから高専受験に挑む受験生も多くいます。それぞれの試験日程を事前に確認して、無理のない受験スケジュールを立てることが大切です。
熊本高専に入学後、学科を変更することはできますか?
基本的に入学後の学科変更は認められていません。入学時に選んだ学科で5年間(専攻科を含めると7年間)専門分野を学ぶ形になります。そのため出願前に各学科の内容をしっかりと調べ、自分の興味・関心に合った学科を選ぶことが非常に重要です。
熊本高専ではオープンキャンパスを開催しており、在学生や教員と直接話せる機会もあります。学科を迷っている場合は、こうした説明会に積極的に参加して実際の授業内容や雰囲気を体感してから志望学科を決めることをお勧めします。
熊本高専に入学すると、大学受験は必要なくなりますか?
大学へ進学したい場合は大学編入という形になり、一般的な大学受験(共通テストなど)は基本的に経由しません。高専5年間を修了後に大学の3年次に編入する試験を受けることになります。
ただし各大学が独自に編入試験を実施するため、希望する大学に向けた準備は必要です。試験内容は大学によって異なりますが、数学・理科・英語および専門科目の試験が課されることが多いです。大学編入を目指す場合は在学中から数学や英語の力を高め、早めに目標大学の試験情報を収集して準備を始めることが大切です。



