
英検1級のレベルと難易度
英検1級は日本英語検定協会が実施する英語検定試験の中で最も高いレベルに位置する試験です。
英検1級の合格率はおよそ10%前後であり、受験者の約10人に1人しか合格できない非常に難易度の高い試験となっています。
英検1級に必要な語彙数はおよそ1万語から1万5千語と言われており、大学入試で必要とされる4000語から6000語とは比べものにならないほど高い語彙力が要求されます。
試験の構成はリーディング、リスニング、ライティング、スピーキングの4技能で成り立っており、特にライティングでは環境問題や科学技術、社会問題をテーマにした英語の論述問題が出題されます。
英検準1級がCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)のB2レベルに相当するのに対して、英検1級はC1からC2レベルに相当します。
C1からC2レベルというのは英語のネイティブスピーカーに近い運用能力を持つ人材のレベルであり、英語を母語としない人にとっては非常に高い目標となる水準です。
英検1級のリーディングでは学術的な内容や専門的なテーマの長文が出題され、語彙問題では一般的な英語学習では触れることのない難解な単語が数多く登場します。
英検1級のリスニングでは自然なスピードで話すネイティブスピーカーの音声が使われており、講義形式のパッセージや複数人が議論するインタビュー形式の問題が含まれています。
英検1級のスピーキングでは社会問題に関するテーマを与えられ、1分間の準備時間の後に2分間のスピーチを行い、その後面接官からの質問に答えるという高度なアウトプット力が求められます。
英検1級はIELTS換算するとどのレベル?
英検1級をIELTSのバンドスコアに換算すると、およそ7.0から8.0のレベルに相当します。
IELTSは0から9のバンドスコアで評価される国際的な英語試験であり、世界中の大学や企業が英語力の証明として活用しています。
英検1級のレベルに相当するIELTSスコア7.0以上は、英語の高度な専門的運用能力を持っていることを示すスコアとして国際的に認められています。
日本の大学院への進学や海外の有名大学への留学に必要とされるIELTSのスコアが多くの場合6.5から7.0程度であることを考えると、英検1級に合格する実力を持っているということは英語力の面では十分な水準に達していると考えられます。
IELTSで7.0以上を達成すると海外のトップレベルの大学への出願が可能になるケースが多く、英検1級と同等の英語力を証明できることになります。
一方で英検1級とIELTSは試験の形式や評価の観点が異なるため、英検1級に合格したからといって必ずしもIELTSで7.0以上のスコアを獲得できるわけではありません。
英検1級のライティングでは日本語的な論理展開でも評価されることがある一方で、IELTSのライティングではコヒーレンスやコヒージョンと呼ばれる文章の一貫性が国際基準で評価されるため、より高い表現力が必要です。
英検1級のリスニングは選択問題のみで構成されているのに対して、IELTSのリスニングには空欄補充や記述式の問題が含まれるため、英検1級対策とは異なるアプローチが必要になります。
英検1級を目標に積み上げた英語力はIELTSの学習においても大きな土台となるため、英検1級に合格した後にIELTSに挑戦するというルートを選ぶ受験生も多く存在します。
英検1級のリーディングのレベルと難易度をIELTSと比較
英検1級のリーディングとIELTSのリーディングはどちらも非常に高いレベルの英語読解力を必要とする点で共通しています。
英検1級のリーディングは語彙問題、長文読解、内容一致問題の3種類で構成されており、特に語彙問題では受験生が最も苦労するパートとして知られています。
英検1級の語彙問題で出題される単語はビジネスや科学、哲学などの専門領域の語彙も含まれており、旺文社から出版されている英検1級でる順パス単を使って頻出単語を徹底的に覚えることが合格への基本的な対策となります。
IELTSのリーディングは3つのセクションに分かれており、合計40問を60分で解く形式となっています。
IELTSのリーディングでは問題の難易度がセクションを追うごとに高くなっていく仕組みとなっており、最終セクションでは大学の教科書レベルの学術的な英文が出題されます。
英検1級のリーディングが語彙力の深さを重視する設計になっているのに対して、IELTSのリーディングは制限時間内に大量の英文を処理する速読力と情報検索能力がより重要になるという違いがあります。
英検1級のリーディングで高得点を取るためには精読力が不可欠ですが、IELTSのリーディングでは素早く必要な情報を見つけるスキャニングとスキミングの技術が必要となります。
実際に英検1級の合格者がIELTSのリーディングを初めて受験した場合、語彙力は十分であっても速読の観点では別途対策が必要になることが多いとされています。
英検1級とIELTSの両方を目指す受験生は、英検1級の語彙対策と並行してIELTSの速読トレーニングを日々の学習に取り入れることで、両試験で高いスコアを狙える実力を身に付けることができます。
英検1級のリスニングのレベルと難易度をIELTSと比較
英検1級のリスニングとIELTSのリスニングはどちらも高いレベルの英語聴解力を要求する試験として知られています。
英検1級のリスニングでは会話形式のダイアログ、講義やスピーチ形式のパッセージ、インタビュー形式のロングパッセージという3種類の問題が出題され、合計26問を約35分で解く形式となっています。
英検1級のリスニングに登場する音声はネイティブスピーカーが自然なスピードで話しており、内容も社会問題や科学技術など専門性の高いテーマが多く取り上げられています。
IELTSのリスニングは4つのセクションに分かれており、合計40問を約30分で解く形式で実施されます。
IELTSのリスニングはセクション1から4になるにつれて難易度が上がっていき、セクション4では大学の講義を模した形式の音声が出題されるため、高い集中力と理解力が求められます。
英検1級のリスニングが選択式のみで構成されているのに対して、IELTSのリスニングには空欄補充や地図の穴埋めなど多様な問題形式が含まれるため、IELTSの方が解答形式の面で複雑さがあります。
英検1級のリスニング対策として効果的なのは、BBC Learning EnglishやVOA Learning Englishといった無料の音声コンテンツを日常的に活用することです。
これらのコンテンツは英検1級とIELTSの両方に対応できるリスニング力を養うのに適しており、毎日30分から1時間の継続的なリスニング練習が実力アップに直結します。
英検1級のリスニングで安定して高得点が取れるレベルに達すれば、IELTSのリスニングでも7.0以上のバンドスコアを狙える実力に近づいていると考えてよいです。
英検1級とIELTSをCEFRを軸に比較
CEFRとはCommon European Framework of Reference for Languagesの略称であり、ヨーロッパ評議会が開発した言語能力の国際的な評価基準です。
CEFRはA1、A2、B1、B2、C1、C2の6段階で評価される仕組みとなっており、A1が最も基礎的なレベルでC2が最も高い熟達したレベルに相当します。
英検1級はCEFRのC1からC2レベルに相当するとされており、英語を母国語としない学習者がCEFRのC1以上に達することは非常に高い目標であることを示しています。
IELTSとCEFRの対応関係を見るとIELTSスコア6.0から6.5がCEFRのB2レベルに相当し、IELTSスコア7.0がC1レベルに相当し、IELTSスコア8.0以上がC2レベルに相当するとされています。
英検1級のレベルに相当するIELTSスコア7.0以上とCEFRのC1以上はほぼ同等の英語力を示すものであり、どちらの資格も高度な英語運用能力の証明となります。
英検1級のスピーキングセクションではCEFRのC1レベルに求められる複雑なテーマについて流暢に意見を述べる力が評価されます。
IELTSのスピーキングセクションでもCEFRのC1以上を証明するためには、抽象的なテーマについて論理的かつ流暢に話す能力が必要とされます。
英検1級とIELTSはどちらもCEFRのC1からC2レベルを証明できる資格として国際的に認められており、英語力の高さを客観的に示す証明書として活用できます。
CEFRを共通の軸として見た場合、英検1級合格者とIELTS7.0以上の取得者は同等の英語力を持つと評価されることが多く、両者はそれぞれ異なるアプローチで同じ高さの英語力を測る試験といえます。
英検1級は大学の偏差値ではどれくらいのレベル?
英検1級のレベルを大学の偏差値に例えると、偏差値70以上の最難関大学に合格するために必要な英語力と同等、あるいはそれ以上のレベルになります。
東京大学や京都大学、一橋大学といった日本最難関の国立大学入試で求められる英語力でさえ、英検1級のレベルには及ばないとも言われているほどです。
大学入試センター試験や共通テストで高得点を取るために必要な英語の語彙数がおよそ4000語から5000語程度であるのに対して、英検1級では1万語から1万5千語の語彙が必要となるため、受験英語とは全く異なる次元の英語力が求められます。
英検準1級は一般的に大学入試上位レベルに相当するとされており、難関私立大学入試の英語力に近いとされています。
英検1級はその上の段階であるため、最難関大学の英語入試よりも実質的に高い英語運用能力を持っていることが求められる試験といえます。
大学受験生が英検1級を目指すのは非常に高い目標ですが、英検準1級を取得した後に英検1級を目指すという段階的なアプローチが現実的な学習ルートとなります。
英検1級に相当するIELTSのスコアを大学入試に活用できる制度を設けている大学も増えており、英検1級やIELTSで高いスコアを持っていることで大学受験の際に英語試験の免除や加点が受けられるケースがあります。
英検1級の取得を目指す勉強を積み重ねることは大学受験の英語で高得点を取るための力を大幅に超えた英語力を身に付けることを意味しており、その努力は大学入学後の英語学習や将来の仕事・留学においても非常に大きな財産になります。
英検1級のレベルの英語力を持っていれば、英語を使ったビジネスや研究活動においても高いパフォーマンスを発揮できる可能性が高く、資格取得の過程で得られる力は大学受験に留まらない価値があります。
英検1級はすごい?すごくない?
英検1級は日本国内で取得できる英語資格の中で最も権威があり高い評価を受ける資格の一つです。
英検1級の合格率がおよそ10%という非常に低い水準であることからも、この試験がどれほど難しい試験かが明らかです。
英語を専門的に学んできた大学院生や英語講師でさえ何度も挑戦してようやく合格できるかどうかというレベルであり、英検1級の取得は本物の実力の証明といえます。
一方で英検1級がすごくないという意見が一部に存在するのも事実です。
その理由として挙げられるのは、英検1級はリーディングやリスニングといった受信型の能力に比重が置かれた試験であり、実際の英会話で流暢にコミュニケーションを取る力を直接評価する設計ではないという点です。
英検1級に合格しても日常的な英語でのコミュニケーションに難しさを感じるというケースがあることも事実であり、英検1級の合格がそのまま英語での実践的なコミュニケーション能力を保証するわけではありません。
英検1級とIELTSを国際的な認知度の観点で比較すると、IELTSの方が海外の大学への出願や就職活動において広く活用されているという現状があります。
IELTSは世界140カ国以上の1万以上の機関で認められている英語資格であるため、海外での活動を想定している場合にはIELTSの方が直接的に役立つ場面が多くあります。
それでも英検1級を取得するプロセスで身に付ける高度な語彙力、精読力、論述力は本物の英語力を支える重要な要素であり、その後にIELTSやTOEFLの学習に取り組む際の強固な基盤になります。
英検1級とCEFRを軸に他の英語資格と徹底比較
英検1級とその他の英語資格をCEFRのレベルを軸として比較していきます。
英検1級はCEFRのC1からC2レベルに相当します。同レベルに達するための他の試験スコアの目安としては、IELTSが7.0から8.5、TOEICが945点以上、TOEFL iBTが95点から110点以上がそれぞれCEFRのC1レベルの目安となっています。
英検準1級はCEFRのB2レベルに相当し、IELTSスコアに換算すると5.5から6.5、TOEICスコアに換算すると785から900点程度に相当します。英検2級はCEFRのB1からB2レベルとされており、大学入試の標準的なレベルに対応しています。
IELTSはCEFRとの対応関係が明確に定められており、IELTSスコア5.0がB2の下限に近く、6.0から6.5がB2レベルに相当し、7.0以上がC1レベルに達する水準となっています。
TOEICはリーディングとリスニングの2技能しか測定しないため、4技能を評価する英検1級やIELTSとは性質が異なります。TOEICで高スコアを持っていても英検1級やIELTSの試験ではスピーキングとライティングの対策が別途必要となります。
TOEFL iBTはアメリカやカナダの大学への出願に特化した試験として知られており、英検1級やIELTSと同様に4技能を評価する試験です。TOEFL iBTスコア100以上がCEFRのC1レベルに対応しており、英検1級のレベルと同等の英語力を示します。
英検1級はリーディングとリスニングに加えてライティングとスピーキングも評価されるため、IELTSやTOEFL iBTと同様に総合的な英語力を証明できる資格として高い価値を持っています。
大学受験においては英検1級やIELTSのスコアを一般入試の英語試験に代替または加点できる制度が多くの大学で導入されており、これらの資格を活用した受験戦略を取る受験生も増えています。
英検1級とIELTSはCEFRのC1以上という共通の水準を達成するための試験として、どちらも高度な英語力を持つことの証明として機能しており、目的に応じてどちらの資格を取得するかを選択することが大切です。
英検1級とIELTSに関するよくある質問
英検1級とIELTSはどちらが難しいですか?
英検1級とIELTSの難易度を一概に比較することは難しいですが、英検1級は合格率が約10%という非常に厳しい基準であるのに対して、IELTSにはそもそも合格不合格という概念がなくスコアで英語力を評価する仕組みとなっています。
英検1級に相当するIELTSのスコアである7.0以上を達成することは容易ではなく、どちらの試験においても高度な英語力の習得が必要です。
試験の性質の違いという観点では、英検1級は語彙力の高さが特に求められるのに対してIELTSは4技能のバランスと国際的な英語運用能力が重視されるため、どちらが難しいかは受験者の強みと弱みによっても異なります。
英検1級を取得するとIELTSは免除になりますか?
英検1級を取得してもIELTSが免除される制度は国際的には存在しません。
ただし日本国内の一部の大学や大学院では英検1級の取得をもって英語の外部試験の免除や加点としているケースがあります。
海外の大学への出願においてはIELTSのスコアが必須とされることがほとんどであるため、海外留学を視野に入れている場合は英検1級の取得とあわせてIELTSのスコア取得も目指すことが確実です。
英検1級の合格に必要な勉強時間はどれくらいですか?
英検準1級を取得している方が英検1級の合格を目指す場合、一般的に500時間から1000時間以上の追加学習が必要と言われています。
毎日2から3時間の学習を継続したとしても半年から1年以上の学習期間が必要となるため、英検1級合格を目指す場合は早い段階から計画的に学習を進めることが大切です。
英検1級の語彙対策には旺文社の英検1級でる順パス単を活用し、毎日コツコツと単語を積み上げる習慣をつけることが合格への基本的なステップとなります。
英検1級の学習はIELTSの準備に役立ちますか?
英検1級の学習で積み上げる語彙力やリーディングの精読力はIELTSの学習においても大変役立ちます。
英検1級レベルの語彙力を持っていればIELTSのリーディングやリスニングで出てくる高度な英語表現にも対応しやすくなります。
ただしIELTSはライティングにおけるコヒーレンスや論理構成、スピーキングにおける流暢さなど英検1級の評価基準とは異なる観点もあるため、IELTS受験に際してはIELTS特有の形式への慣れも必要になります。
英検1級とIELTSはどちらが就職や進学に有利ですか?
日本国内での就職や国内大学への進学を目指す場合は英検1級の知名度が高く評価されることが多いです。
海外の大学への進学や外資系企業への就職を目指す場合はIELTSのスコアの方が直接的に評価基準として活用されることがほとんどです。
英検1級はCEFRのC1からC2レベルを証明する資格として国際的にも認められつつありますが、海外での実用性という点ではIELTSの方がより広く活用されているのが現状です。
英検1級合格者がIELTSを受験すると何点くらい取れますか?
英検1級の合格者がIELTSを初めて受験した場合、リーディングとリスニングについては6.5から7.5程度のスコアを取れるケースが多いとされています。
ただしIELTSのライティングとスピーキングは英検1級とは評価の観点が異なるため、IELTS特有の形式に慣れる対策をしない状態では高いスコアを取ることが難しい場合もあります。
英検1級を取得した後にIELTSに特化した対策を3ヶ月から6ヶ月程度行うことで、IELTSで7.0以上のバンドスコアを獲得できるケースが多く見られます。




